熱中症対策 冷やす 冷えどんどん

【開発物語】

<創業時の思いを守りたい>

    私共は大手都市銀行ビルメンテナンス会社さんのほぼ専属協力会社として、1990年から業務を続けています。草刈作業は業務の中の一つですが、真夏の炎天下の作業は体力の消耗が激しく厳しいものでした。クタクタになって立ち上がるのも嫌になりました。

     私、代表取締役野並伸行が創業時に決めたこと、「頂いた代金より10%~15%多くお客様のお役に立つ」、創業して間もない私には身体を余分に動かす、これしかありませんでした。決められた時間の中で身体を余分に動かすためには、やり方や道具の工夫が必要でした。

    特に炎天下での草刈作業では体力の消耗をできるだけ抑える工夫が何より大切でした。より多くお客様にお役に立つにはクタクタの身体ではできないからです。

    10年以上の年月をかけて実際の作業の中で工夫を重ねて作り上げた酷暑対策の服ですが、最初は妻が手作りしたものでした。社内だけで使い、我が社の仲間だけを守るために使ってきました。

     しかし我々と同じように苦しんでいる人たちに使っていただけるよう製品化することにし出来上がったのが「冷えどんどん」の SSから3Lの製品群です。

 

< 猛暑炎天下の草刈作業でヘトヘト >

     真夏の直射日光の下での草刈作業、今ほどの異常高温・酷暑ではありませんでしたが、それでも作業が終わって一旦座り込むと立つのが嫌になるほどヘトヘトになりました。

< ヘトヘトになったら、良い仕事はできないと思い知った >

     どこよりもお客様に喜んで頂ける仕事をする。いくらこう決めていても、真夏の炎天下の作業でヘトヘトになった身体に鞭打って、より良い作業に仕上げる

     ・・・口で言うほど簡単ではありません。気力だけではどうにもなりません。体力の消耗を防ぐことがより良い仕事を生み出すうえで重要だと思い知りました。

< 猛暑から身体を守るには・・・血液を冷やす >

     体力の消耗を防ぐには熱をおびた身体を冷やさなければなりません。そのために何をするのが一番良いのか?それは血液を冷やすことでした。

     1分ほどで全身を巡ると言う血液を冷やすと身体の中、内臓までの全身を冷やすことが出来るからです。(熱中症で亡くなった事例を調べると多臓器不全と書いてありました)

     身体の表面近くに太い血管が通っている場所は3ヶ所です。首すじ、脇の下、股の内側付け根。やってみると作業で使える可能性のある場所は脇の下しかありませんでした。

< ブラジャータイプの手作りから始まった >

     脇の下を冷やすことにしました。最初はブラジャータイプ。すごく効果がありました。でもブラジャータイプは男性にとってカッコ悪かったです。私自身はカッコ悪くても、クタクタにならずに済む妻の手作りがありがたかったのですが、社員さんの誰にも使って貰えませんでした。カッコ悪いし使い勝手が悪かったからです。

<使い勝手の改善を繰り返して、生まれました >

     すごく効果があっても使って貰えなければ役に立ちません。仲間を守れません。ブラジャータイプから改善を重ねました。

     妻が手作りして現場作業で私が使う、気付いた不都合な点を改良してまた手作り、そしてまた私が現場作業で使う、この繰り返しです。

     実際の現場作業ではちょっとでも使い勝手に面倒があると作業に従事する人は使いたがりません。ちょっとでも面倒があると喜んで使って貰えないのです。

< 保冷剤選びも重要でした >

     保冷剤も慎重に選びました。安全で、十分冷やすことができて、しかも作業の邪魔にならないことが求められるからです。

     安全第一、冷凍温度が低すぎる保冷剤は使えません。

大きいと重くなり身体を疲れさせます。(重さと疲労には密接な関係があり私共はできるだけ軽いことが大切だと考えています)また大きいと作業の邪魔になりやすくなります。

   冷やし過ぎない、大き過ぎない、小さ過ぎない今の保冷剤を選びました。

< ポケット位置・大きさ・ファスナー位置も作業の中から決まりました >

     脇の下の血液を冷やす保冷剤、そのポケット位置と大きさ・ファスナー位置は実作業の中で改善を重ねて決めました。頭で最適と考えた位置で手作りして実際に使ってみると思いもよらなかった不都合に気付くこともありました。

     保冷剤の取替えが簡単にできる、しかも作業の邪魔にならない、どんな体勢でも保冷剤がポケットから飛び出さない・・・改善を重ねて今のポケット位置と大きさ・ファスナー位置を決めました。

< ファスナーでも使い勝手が違います >

     改善の中で気付いたことが、保冷剤ポケットのファスナーの動きが、使い勝手に大きく影響するということでした。軽快に動いてしっかり止まる・・・そうじゃないと取り替えを面倒に感じてしまうのです。面倒だと仲間に使ってもらえません。

     軽快に動きしっかり止まる、しかもデザインも優れている、そんなファスナーを選びました。

< 飲み物は、水や麦茶ではなく、スポーツ飲料にしました >

     汗と一緒に失ってしまうミネラル(ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄分など)は水では補充できないからです。ミネラルが不足すると身体を正常に保つことができません。

     我が社では外作業の時は2Lのスポーツ飲料を1~2本各自持って出ます。作業中いつでも飲んで良い規則にしています。